パンツは履いておけ。

いろいろはみだしてる人の人生備忘録

エッセイ

実はメロンアレルギーだった話

先日、夫と近所の河川敷に行った。なんでもこの時期、コスモス畑が有名ということで、その景色を拝みに行ったのだが、帰りがけにずっとくしゃみと鼻水が止まらなくなり、床につく頃には猛烈な目のかゆみと咳に襲われた。 翌朝起きると、熱が出ていた。 風邪…

青春は永遠の形をしている

初めて告白する。 私が中高一貫の女子校を辞めたのは、同性の子を好きになったことを周囲に否定されたのがきっかけだった。 私は中学三年生の春、同じクラスの女の子に恋をした。 その子は、キリというあだ名で呼ばれていた。ボーイッシュで、剣道部のエース…

夢日記

他人の夢の話ほどしょーもないもんは無いと思うが、ちょっとだけお付き合いいただきたい。 家に帰ると、私の飼い猫が2匹になっていた。 うちの猫はサビ柄なのだが、もう一匹の見知らぬクリーム色の猫を、私はシロと呼んでいた。 シロは新入りの癖に、臆せず…

見てはいけない

前回私の自殺体験の話をして、少々反応を頂き、エッセイの予約もぼちぼち増えた。 まことに有り難いことであるのだが、中には私が出すエッセイに対する心無いコメントもあり——まあ、私はそういう類のコメントは全力で見ないようにしているのだが、うっかりと…

6階の死にぞこない

これは、私が飛び降り自殺をした時の話である。 16才。ある秋の終わりの夕方、自宅マンションの6階から飛び降りた。 ベランダの柵の上に立ち、街を蜜色に染め上げていく斜陽を眺めた後に、「もういいや」と思って、真っ逆さまに飛び込んだ。 落下していくと…

お兄ちゃんは無職ドクター

kindle書籍化のことも相まり、最近重暗い話しか書いていない気がするので、いちおうポップな話題でも書いておこうと思う。 育った家庭のことをボロクソ書いている私だが、一応人並みに兄弟との思い出はある。 何度かブログ中でも述べているが、私には三つ上…

強くてニューゲーム

私は母親の人生をリベンジするために生まれた存在だった。 母親は、医師だった。 絶対に食いっぱぐれない最強のライセンスを持ち、結婚せずに生きていくという道を選択できた女性だった。 ただ、母親の周囲の大人はそれを認めなかったようで、「そろそろ女と…

パンツは「穿く」もんだ

昨日、ブログkindle書籍化のお知らせをしたところ、Twitterにて永田カビ先生から告知をRTしていただき、アクセス数がとんでもないことになっています。 びっくりたまげてアオサの味噌汁を鼻から吹き出しました。 嘘です。でも口からは吹き出しました。 さて…

Happy Re BirthDay

2X歳の誕生日、父親という存在に初めて向き合った。 私の父親はアル中の上に家族への暴力が絶えなかった人間で、しまいには酒瓶を抱えて何処かに居なくなってしまったような人だった。 そして、誕生日に再会した。 あれだけ苦しめられた存在で、一時は殺し…

忘れるという復讐

憎くて憎くて仕方がない人は、きっと誰にでもいる。 これを読んでいる貴方にだって、いるでしょう。 しかし、誰かに対する憎しみの感情を心の中で育て続け、恨みと復讐のために生きていくことほど、人生にとってナンセンスなことは無い。 そう私に教えてくれ…

傷口から人生

先日、「傷口から人生」の小野美由紀先生が主催するワークショップに参加し、「書き手としての要素が全てが揃っている」などと評された私は、調子に乗って小躍りで帰路についた。 参宮橋の、都心な割にレトロな駅のホームで、来る新宿行きの列車を待つ。小野…

ハイヒールで白線を踏みにじれ

以前の大学で親交のあった先生と、食事に行った。日比谷のちょっとおしゃれなイタリアンバー。とはいっても、酒は飲まず、二人で料理を嗜んだ。 互いにリスク管理は十分。ま、男女二人きりで食事に行かないのが一番徹底したリスク管理であろうが、そんな薄味…

毒親の娘の罪

私の母親は、第三者から見ると「毒親」というやつらしい。異様なまでに子どもの学歴に固執して、教育ママ。他の人から「キラキラ家庭」に見られたいという願望が強い一方で、他の家庭がそのようだとすぐに嫉妬して、子どもの前でも延々と悪口を言う。子ども…

血は水よりも濃くなんかない

スマホを壊した。池袋駅の構内で、乗り換え案内のアプリを開こうとしたら、手をつるりと滑らせた。真っ逆さまにコンクリートの通路に伏せた液晶画面は、あっけなく割れた。粉々になったスマホを見つめる私に、通りすがりの人々が「あーあ」という同情の視線…

鉄壁のまんこ

↓の続きです。 virgo.hatenadiary.com 木曜日の研究室は、居心地がいい。毎週この曜日に、私は勉強会と称して指導教員の研究室を訪問することになっている。そこで、先生と私は、学問のことやら人生のことやらについて、好き勝手話すのだ。出会ったばかりの…

SNSの「しあわせ病」から脱却した話

SNSに生きている人は、こじゃれたカフェで美味しいものを食べたり、少し遠出して美しい風景を見たりしたって、それだけでは幸せにはなれない。食べたもの、見たものを写真にばっちりと写し、スマホの鋭利な加工フィルターを通して「私、今幸せしてますよ~」…

17才のときに、見知らぬおじさんにぱんつを売った話

時効ですか、そうですか。 これは、私が未成年の時に、初めてぱんつを売ったときのお話です。 今、大学の卒論を、ジェンダー、とりわけセックスワーカーをテーマに仕立てようと構想しているのですが、指導教員に「なぜ、君は、ジェンダーをやりたいの?てい…

夢を見ているか

15歳で人生早々に自殺未遂を図った私は、郊外にある小児病院の心療内科に入院していた。そのとき、とんでもなく大きな夢を持っている女の子に出会ったことは、今でも忘れられないでいる。 「私、ハーバード大学に留学するの!将来の夢はモデル!そのために早…

心が美しい女性

引っ越しに向けてタンスの中の荷物を整理していた時のことだった。 たくさんのタンスの肥やしの中から出てきた、誰かへのプレゼント。色褪せた包装紙を開けると、真新しい一本のタイツが入っていた。 私はふと、それが誰から貰ったものだったのかを思い出し…